動画説明
Storyline
中国北西部・新疆ウイグル自治区出身で出稼ぎに出る女性は少なくない。男だけが「一家の大黒柱」という古くからのしきたりを破り、自らの手で一家の生計を立てている。
これは、中国国際テレビ(CGTN)が16日に公開した新しいドキュメンタリー「天山南北~新疆での生活」で語られた数々の物語の一つだ。この80分間のドキュメンタリーは、新疆ウイグル自治区に住む24人の感動的な物語を取り上げ、社会経済が変化する中で彼らの生活がどのように変化してきたかに着目し、地域内外の固定観念を打ち破り、誤解を解くことも目的としている。
クチャ県の村民であるZileyhan Eysaさんは、村の幹部の勧めで数百キロ離れた博楽(ボルタラ)市の工場で働くようになった。
家族から遠く離れてはいるが、新しい冒険が始まるようでZileyhan Eysaさんはわくわくしたという。
<Zileyhan Eysaさん>
「村を出て働くことを後悔していない。一人で来た当初はお金もなく、鈍行列車で32時間ほどかかった。その途中、見たこともない高くそびえる山並みや美しい風景を目のあたりにして、わくわくしてたまらなかった。村の幹部が勧めてくれたのは博楽市にある工場だった。従業員を募集中で、給料もなかなかのものだと。それを聞いた時、思わず『行きたい』と言った」
こう即決したのは、彼女なりの理由があった。それは、病気の母親の医療費を負担することだった。
<母親 Tursungul Rejepさん>
「それまで娘が家を出て私から離れたことは一度もなかった。当時はとても悲しかった」
<Zileyhan Eysaさん>
「母がひどい病気にかかり、私が働くしかなかった。今働いている工場には本当に感謝している。雇ってもらわなければ母を早くに亡くしてしまうところだった」
自立した生活を実現させ働く経験を得たZileyhan Eysaさんは、確実に成長した。スキルの習得だけでなく、人生の道もより幅広いものにしている。
そして、女であれ男であれ誰でも家庭を支える力を備えていることに気づいたという。家庭での伝統的な観念を破ることができ、生き方の束縛を超えていくべきだという意識を強めている。
彼女は、女の子も男性と同じように能力があり、家庭での伝統的な生き方の束縛を超えていくべきだという意識を強めていった。
<Zileyhan Eysaさん>
「私が仕事を始めてから、母はだんだん元気になり、父も車を買えた。これは全部この仕事のおかげだ。給料は毎月5000元(約600米ドル)を超え、毎月家族に仕送りができている。今は『戻ってきて』と言われてもここに残ると決めている。ここでの生活が好きでいろいろと学ぶことができるからだ」
<母親 Tursungul Rejepさん>
「重い病気で入院して医療費を負担できなかった時に、娘が薬代などのお金を稼いでくれたことが、一番の助けになった。娘が働いているおかけで、今は豊かで幸せな暮らしをしている」
娘の成長を目の前にして、Zileyhan Eysaさんの両親も彼女が選んだ道を認め、支持するようになっている。
<母親 Tursungul Rejepさん>
「意識が変わった。仕事に集中する娘の姿を見て本当にうれしい。分別がつく美しい立派な人間に成長している。彼女が選んだことを全力で支持することに決めた。病気から回復して、生活もどんどん良くなって、娘の成長も見届けられている」
Zileyhan Eysaさんには夢がある。工場での仕事を数年続けて経済的基盤をつくり、すでに始めているオンラインの服装販売を拡大し、自分の店を開くという計画の足ががりにしていくという。
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