科学より政治を優先する大統領 その思考が米国の名誉を失墜させる

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動画説明

2016年の米大統領選で、候補者であったドナルド・トランプ氏は人々に強い印象を残した。その理由の一つは、彼がワクチンへの疑念を示し、「気候変動は中国が作り上げたペテン」などと発言し、科学を公然と無視する態度を表明したことにある。しかし多くの人々は、いざ大統領に就任したトランプ氏がそのままの路線を歩むことはないだろうと思っていた。そして現在、新型コロナウイルス肺炎の感染拡大という危機に直面し、彼らの考えは思い込みに過ぎなかったのだということが証明されている。 トランプ政権は最近になって、ウイルス分野の権威であるリック・ブライト氏を解雇した。解雇の理由は、トランプ氏が宣伝する薬物治療法に加担することを拒否したためだということだ。トランプ大統領は、この薬物が現在の状況を一変させるものと信じている。
 トランプ氏が科学を無視する行動を取ったのは、これが初めてではない。保健分野において世界で最も権威性のある世界保健機関(WHO)が新型肺炎の発生を「公衆衛生上の緊急事態」と宣言した時にも、トランプ大統領はこれを軽視し、感染を食い止めるカギとなる時期を逃がした。
 米国の免疫学者アンソニー・ファウチ氏はCNNのインタビューに答えた際、「米国がもっと早く予防措置を取っていれば、より多くの命が助けられただろう」と認めたが、トランプ大統領はこれに不満を示し、ファウチ氏の解雇を呼びかけていたツイッターの投稿文をシェアするなどした。
 政治は科学と対立してはいけない。国家が危機に直面した時、政府高官が最終的な決断を下すためのあらゆる判断材料や可能性を探り、提供する役割を科学が担っている。しかし、政治をもてあそぶ米国の政治屋たちは専門家のアドバイスを無視するばかりか、結果に対して責任を負うことも拒否している。
 次の大統領選を前に、トランプ氏にとって唯一の売りは自信に満ちた態度だ。しかしそれは恐ろしい結末をもたらす可能性がある。トランプ大統領は自分と異なる見方を持つ人間はどうあっても排除したがるようだ。ホワイトハウスはトランプ氏の個人的な政治の道具に成り下がり、米国の信用と名誉が一旦失墜することは間違いないだろう。

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